samedi 25 avril 2015

Collins『教会ラテン語入門』第 2 課

John F. Collins, A Primer of Ecclesiastical Latin, The Catholic University of America Press, 1985 をもとにまとめた勉強メモ.諸注意は第 1 課の冒頭に書いたものを踏襲する.



5. 第 2 変化男性名詞


すべての第 2 変化名詞は属格単数 -ī. この曲用の男性名詞には,主格語尾 -us をもつものともたないものがあり,後者は語基 (base) と主格が同一 (もしくは -er で終わるように微修正).

属格単数から語尾をとって語基に以下の語尾をつける:-us (――), -ī, -ō, -um, -ō; -ī, -ōrum, -īs, -ōs, -īs.

servus, servī, m. 「召使,奴隷」;語基 serv- の曲用は以下:servus, servī, servō, servum, servō; servī, servōrum, servīs, servōs, servīs.

puer, puerī, m. 「少年,子ども」;語基 puer- の曲用は以下:puer, puerī, puerō, puerum, puerō; puerī, puerōrum, puerīs, puerōs, puerīs.


  1. -er または -ir で終わる第 2 変化名詞はすべて男性である.-us の大部分も男性である.


6. コピュラ動詞 sum ‘to be’ の現在時制


sum, esse, fuī, futūrus 「である,存在する」の現在時制は以下:sum, es, est; sumus, estis, sunt.



7. 文の種類


英語と同様にラテン語ですべての談話 (discourse) は 3 種類の独立な節または文の形をとる:陳述 (statement),疑問 (question),命令または依頼 (command or request).またそれぞれは直接または間接の形をもつ.

N. B.: いわゆる感嘆文 (exclamatory sentence) は直接陳述の特殊形である.

英語と同様にラテン語には 7 つの基本文型があり,そのそれぞれは陳述・疑問・命令の形をとることができる.
  1. (主語)-自動詞.a) Sum.  b) Videō.
  2. (主語)-自動詞-副詞.a) Sum ibi.  b) Videō bene.
  3. (主語)-他動詞-直接目的語.Videō Petrum.
  4. (主語)-他動詞-間接目的語-直接目的語.Dō Petrō librum.
  5. (主語)-他動詞-直接目的語-述語対格.Faciō Petrum pāpam/salvum.
  6. (主語)-コピュラ動詞-述語主格.Sum Petrus/bonus.
  7. (主語)-受動態動詞-by + 行為者.Laudor ā Petrō.


8. 直接陳述


直接陳述 (direct statement) は事実の表現や主張をする文である.ラテン語では定動詞 finite verb (通常は直説法) を含んでいればそれだけで完全に意味をなす.
Sum. 
Pāpa est. 「教皇がいる」「彼は教皇である」 
Pāpa est minister. 「教皇はしもべである」[minister, ministrī, m. ‘召使’]


9. 主語と動詞の一致


動詞はその主語 (明示されていてもいなくても) と数において一致する.〔訳注:もちろん人称もだが,この節の例にはない〕
Deus est. 「神がいる」「神は存在する」[Deus, Deī, m. ‘神’] 
Puerī sunt servī. 「その少年たちは召使である」 
Puer est servus. 「その少年は召使である」


10. 所有の属格


所有の属格 (genitive of possession) は of または英語の所有格 (-’s, -s’) で訳せる.
Pāpa est minister Chrīstī. 「教皇はキリストのしもべである」[Chrīstus, Chrīstī, m. ‘油を塗られた者,救世主,キリスト’]


語彙 (抄)


Marīa はヘブライ語 Miriam からきたラテン語.-i- は本来短かったが,教会ラテン語では長く発音されるようになった.

Angelus, archangelus, apostolus, Chrīstus, episcopus〔司教,司祭〕, psalmus〔賛美歌;(旧約の) 詩篇〕は,教会の本来の言語であるギリシア語から借りたもの.Chrīstus は文字どおりには「油を塗られた者 the Anointed One」の意で,王を選定するのに貴重な油を用いた習慣に帰される.Apostolus は「遣わされた者 the one sent out」を意味するギリシア語.

Discipulus は動詞 discō 「学ぶ」から派生した行為者名詞.それゆえ「学生」を意味する.

Petrus という名前は「岩」を意味するギリシア語に由来する.

Hodiē は文字どおりには「この日に on this day」の意.

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