dimanche 26 avril 2015

Collins『教会ラテン語入門』第 6 課

John F. Collins, A Primer of Ecclesiastical Latin, The Catholic University of America Press, 1985 をもとにまとめた勉強メモ.諸注意は第 1 課の冒頭に書いたものを踏襲する.前回までのエントリ:第 1 課第 2 課第 3 課第 4 課第 5 課



30. 現在直説法能動態:第 2 活用


現在不定詞から語尾 -re をとって能動態人称語尾を加える.

moneō, monēre, monuī, monitus「警告する,忠告する」.現在不定詞 monēre, 現在幹 monē-.  moneō, monēs, monet; monēmus, monētis, monent.



31. 現在直説法能動態:第 3 活用


第 3 活用には 2 種類ある:‘-ō’ 型 (e.g., dūcō, dūcere, ...) と ‘-iō’ 型 (e.g., cap, capere, ...).

a. ‘-ō’ 型 現在不定詞から語尾 -re をとり,幹母音 (stem vowel) を -i- に変える (ただし 3 人称複数では -u-);それから能動態人称語尾を加える.

dūcō, dūcere, dūxī, ductus「導く」.現在不定詞 dūcere, 現在幹 dūce- > dūci-, dūcu-.  dūcō, dūcis, dūcit; dūcimus, dūcitis, dūcunt.

  1. 幹母音の -e- は弱化して -i- になっている.例外は 3 人称複数で,そこでは -u- になる.

b. ‘-iō’ 型 capiō, capere, cēpī, captus「捕らえる,受けとる」.現在不定詞 capere, 現在幹 cape- > capi-, capiu-.  capiō, capis, capit; capimus, capitis, capiunt.



32. 現在直説法能動態:第 4 活用


3 人称複数では語尾の前で語幹に -u- を加える (それによって幹母音は短くなる).

audiō, audīre, audīvī, audītus「聞く」.現在不定詞 audīre, 現在幹 audī- (audiu-).  audiō, audīs, audit; audīmus, audītis, audiunt.



33. 直接疑問 (1)


後倚辞 (enclitic particle) -ne を最初の語に付加することで,直接陳述を直接疑問に変換できる.しかしより頻繁には,文脈だけで陳述が疑問とみなされる場合が決定できる.
Vocatne Petrus discipulum? 「ペトロは弟子を呼んでいるか」 
Angelī in caelīs Deum collaudant? 「天にいる天使たちも主をともに賛美しているか」
これらは決定疑問文〔原文は sentence questions〕である;これよりずっと頻繁に,疑問文は副詞 ubi「どこ」や quārē「どんな理由で,なぜ」のような疑問語 (interrogative word) によって導入される.
Quārē Dominum nōn laudant? 「なぜ彼らは主を賛美しないのか」


34. 手段の奪格


無生物 (inanimate) 名詞の奪格は,それによって文の行為が達成されるところの手段 (means) を表すために用いられうる.ときおりウルガタのラテン語は前置詞 in をこの構文に用いている.
Dominum psalmīs laudāmus. 「私たちは賛美歌によって主を賛美する」 
Jūstī in gladiō rēgnant? 「正しき人は剣によって支配するか」


35. 様態の奪格


抽象名詞の奪格は,文の行為が遂行される様態 (manner) ないし様式 (style) を表すために用いられうる.名詞が形容詞に修飾されていないときには前置詞 cum がかならず用いられる;名詞が修飾されているときには前置詞は省かれうる.
Dominum cum gaudiō laudāmus. 「私たちは喜びをもって主を賛美する」
Dominum magnō (cum) gaudiō laudāmus. 「私たちは大いなる喜びをもって主を賛美する」
  1. 様態の奪格において前置詞と形容詞がともに用いられるとき,しばしばその句は形容詞で始まる:magnō cum gaudiō.


語彙 (抄)


Reddō と trādō (< trāns + dō) は dō の複合動詞.Reddō は分離不可の接頭辞 re(d)- (‘戻る,ふたたび’) をもつ.Dō は第 1 活用動詞だが,その複合動詞の多くは第 3 活用である.

Moneō は人を指す対格と不定詞をとりうる:monet puerum operāre「彼は少年に働くよう忠告する」.

Crēdō は与格 (crēdō puerō ‘私は少年を信じる’) または in + 対格 (crēdimus in Deum ‘私たちは神を信じる’) をとりうる.

対格を直接目的語としてとるのに加えて,faciō は対格 + 不定詞をとることができ,「誰々に何々をさせる」という意味になる:facit puerum operāre「彼は少年を働かせる」.

Domus は第 2 変化女性名詞であることに注意.

Chrīstiānus は名詞 Chrīstus の語基と形容詞的接尾辞 -iānus, -a, -um「に関連する,属する」からなる形容詞である.

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