vendredi 9 octobre 2020

田中『ラテン語初歩』練習問題解答 (7)

田中利光『ラテン語初歩』(岩波書店、初版 1990 年、改訂版 2002 年) 第 25 課から第 28 課までの解答例 (旧版・新版両対応)。とくに改訂版は明らかにさきに取り組んだ中山『ラテン語練習問題集』や『標準ラテン文法』よりも易しいし、この本を最初にやるべきだった (とはいっても、『練習問題集』にはちゃんとした解答が付属しているのが魅力的だったため、答えのないこれらよりもさきに始める理由があったのだ)。



XXV 動詞の主要部分.volō, nōlō, mālō


§224 (旧 §210). [練習問題 47]


1. すべての人間たちは幸福であることを欲する。

2. 誰もよく生きることを欲しない者はない、だが少数だけが (実際にそれを) できる。

3. ソークラテースは不正を加えるよりも受けることをむしろ欲していた。

4. 私たちは負けることよりは死ぬことを欲する。

5. 君たちは平和よりも戦争を欲するのか。

旧 1. まさか君たちは平和よりも戦争を欲するのではないだろうね。

旧 2. =新 3.

旧 3. 私が欲したとき、少女は欲しなかった。

旧 4. =新 1.

旧 5. =新 2.

旧 6. 君は何を欲するか。—— 祖国が健全であることを欲する。

旧 7. 君は悪い。なぜなら善く見られることを (実際に善く) あることよりも欲するからだ。

旧 8. =新 4.

旧 9. 女たちは君が欲するときに欲しない;君が欲しないときに (彼女らは) 自分のほうから進んで欲する。〔新版では §226 [引用句 15]。〕

旧 10. 学び知らないでいることを学ぶことよりも欲する者は誰もいない。

§225 (旧 §211). [練習問題 48]


1. Omnēs hominēs beātī esse volēmus.

2. Nēmō nōluit bene vīvere.

3. Māluit accipere injūriam quam impōnere.

4. Māluērunt vincī quam morī.

5. Nōnne māvīs pācem quam bellum?

旧 1. =新 5.

旧 2. Ubi volumus, nōlunt.

旧 3. Beātī esse frūstrā volēbant.

旧 4. Nēmō vult malus vidērī.

旧 5. =新 4.


XXVI 名詞 第四,第五活用


§234 (旧 §219). [練習問題 49]


1. 馬は速い走りと獰猛な性質との点で多くの動物に勝っている。

2. 元老院議員たちは元老院で長いあいだ討議していた。

3. キケローは国家を思慮深い助言でもって火と鉄 (=剣) とから救い出した。

4. カエサルは軍隊に出発することを命じた。

5. ルクレーティウスは事物の本性について歌った。

旧 1. オルペウスは凶暴な魂を自分の歌で従順にしていた。

旧 2. =新 1.

旧 3. =新 2.

旧 4. 1 月のイードゥースに私は 4 通の手紙を書いた。

旧 5. =新 4.

旧 6. =新 5.

旧 7. =新 3.

旧 8. より後の日はより前の (日) の生徒である。日は日を教える。

旧 9. 偽りの希望は若者たちをしばしば、老年たちをば稀に欺く。

旧 10. すべてのことの始まりは単純である。

旧 11. 同意が法を作る。

旧 12. 同衾ではなく同意が結婚を作る。

旧 13. 事物の最良の翻訳者は慣行である。

旧 14. 残るのは信仰・希望・愛である。

旧 15. いたるところに無残な悲惨さが、いたるところに恐怖と、きわめて多くの死の似姿が (あった)。

§235 (旧 §220). [練習問題 50]


1. Equus vēlōcī cursū habitūque audācī multa animālia praestat.

2. Senātōrēs in senātū diū disputā(vē)runt.

3. Cicerō dē rēpūblicā scrīpsit.

4. Caesar exercituī proficīscī imperābit.

5. Lucrētius canit dē rērum nātūrā.

旧 1. Orpheus cantum suum cōram Plūtōne cecinit.

旧 2. Habutūs rīdiculōs habet.

旧 3. Juvenēs dē rēpūblicā diū disputā(vē)runt.

旧 4. Cicerō dē variīs rēbus scrīpsit.

旧 5. Diēs observātis et mensēs et annōs.


XXVII 能相欠如動詞.fīō, ferō


§241 (旧 §226). [練習問題 51]


1. キケローはもっともよく話した。〔この段階ではこのようにしか訳せないが、これは最上級の絶対的用法 (新 §402, 旧 §375) なので「きわめてうまく」の意。〕

2. 私は君たちにとっても私たちにとっても最善のことを忠告するよう努力するだろう。

3. ゆっくりとしかし厳格に怒ることがあなたがたには大切である。

4. キリストは私たちのために真にかつ大いに苦しんだ。

5. 地は実と花とを生む。

旧 1. =新 1.

旧 2. 奴隷は卑屈に義務を果たすのが常である。

旧 3. おそらくはやがて全世界がローマ字を使うだろう。

旧 4. =新 2.

旧 5. 兵士たちは出発し、敵たちに矢で襲いかかった。

旧 6. 私たちが判断するところでは、神々は存在しない。

旧 7. 君たちは女たちと少年たちを保護しないのか。

旧 8. =新 3.

旧 9. =新 4.

旧 10. =新 5.

旧 11. 人生は短く、技術は長い。

§242 (旧 §227). [練習問題 52]


1. Cicerō in senātū optimē loquētur.

2. Cōnābātur et vōbīs et nōbīs optima suādēre.

3. Tardē sed graviter īrāscī tuā rēferēbat.

4. Christus prō nōbīs vērē multumque patiēbātur.

5. Terra frūgēs flōrēsque feret.

旧 1. =新 1.

旧 2. Servī fidēliter officiīs fūnctī sunt.

旧 3. Multās frūgēs ferētis.

旧 4. Prō nōbīs vērē patiēbātur.

旧 5. Fēminās puerōsque tūtātī sumus.


XXVIII 指示代名詞および限定代名詞


§258 (旧 §242). [練習問題 53]


1. これ (=こちら、この人) は私の友人だ。彼の娘は美しい。昨日私は彼女に贈り物をあげた。〔与格 ei は 3 性同形なので「彼に」ともとれるが、近いほうと解するのが自然だろう。〕

2. なんと美しいのだ、この少女は。

3. あの男の本は大いに私の気に入る。

4. 息子は病気だ。そのことが私にとって最大の心配事だ。

5. 同じ原因がつねに同じ結果を引き起こすわけではない。

旧 1. =新 1.

旧 2. =新 4.

旧 3. =新 5.

旧 4. あの少女にはバラを、その (少女) には宝石のついた指輪を、この (少女) には宝石を私は与えるつもりだ。

旧 5. =新 3.

旧 6. 私たちはたとえ同じことについて言っていても、同じ意見を持っていなかった。

旧 7. あの使者は脱走し、到着した。彼は恐るべきことを私たちに知らせた。

旧 8. この少年はよい、しかしあの (少年) は悪い。

旧 9. この森のなかへガリア人たちはあちらの (森) から逃げこんだ。

旧 10. その (=君の) 手紙は長い。

旧 11. =新 2.

旧 12. 存在しないことと明らかにならないこととは同じことである。〔新版では §260 [引用句 17]。〕

旧 13. 同じことを欲し同じことを欲しないこと、これが結局は確かな友情である。

§259 (旧 §243). [練習問題 54]


1. Hī sunt meī amīcī. Fīliae eōrum bellae. Crās hīs dōna dabō.

2. Quam pulcher hic juvenis.

3. Hujus virī liber mihi magnopere placet.

4. Fīlius ejus aeger est. Id mihi summae cūrae est.

5. (Ex) eādem causā īdem ēventus fit.

旧 1. =新 5.

旧 2. Hic juvenis et ille amant eadem puellam.

旧 3. Istīus virī fīlia bella est. Ea mihi placet.

旧 4. Hunc ānulum tibi dabō.

旧 5. Idem nōn est vidērī et esse.

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